"祈りのガーデン"
静かな山の中で緑に囲まれていると、疲れている心が癒され、やすらぎます。
ほっとできる、ハーブの香りに満ちたガーデンを作りたいと思ったのは、産業の場で、働く人の心の健康にたずさわっていた仕事を終えて、ふる里に帰って来た二十三年前、五十七歳の頃でした。
Herb garden 空のテラス
ハーブガーデンの無農薬栽培で育てたバラの花びらで作った、薫り高いバラのコンフィチュール。
原野を耕して、ハーブ・ガーデン作りをしながら、自然の営みの不思議さにふれていきました。
植えても、いつか消えてしまうハーブ、枯れたと思っていても、力強く芽吹いてくるハーブ、小さな葉の一枚一枚に宿している生命に気付かされました。
中でも、ハマナスは、ここの環境に合っていたのでしょうか、思いがけない、ピンクの大輪の花をつけ、力強く育っていきました。
草取り、花摘み、水路づくり、草刈、さまざまな形で、手助けをしていただいた人達、そして、ガーデンを訪れてくださった人達のエネルギーもいただきました。
病害・害虫の発生、猪による被害など、予期せぬ出来事も乗り越えてきました。
私の生活と共に歩んで来たガーデンですが、ガーデン作りの御指導を頂いた、ロビンソン・尚子さんの「今、地球は、自然のバランスの崩れが起きています。地球は、生きています。地球のバランスを取り戻すために、小さなガーデンでもいいのです。いま壊れかけている地球を救うために、一人一人がガーデンをつくって、宇宙に向けて、小さな窓を開けていきましょう。」という言葉にもささえられて来ました、。
二十三年目の今年、大雪の溶けた後のガーデンは、何事もなかったように、清清しい香りと、春の息吹に満ちています。
今年も、自然の恵みに感謝しながら、一本一本のハーブに満ちている生気に深く癒され、愛する人達の幸せを祈りながら、ガーデンづくりに励んでいきたいと思います。
主は、すべてのものに、いつくしみ深く
そのあわれみは
造られたすべてのものの上にあります詩篇(145・9)
ガーデンオーナー 小松有子
ハーブガーデンの営みが、福井テレビで,紹介されました